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熱烈恋愛小説: ビッグ・ブラス・ボム

 勇ましい小柄なゴブリンが決然とエンジニアリングショップへ入っていった。彼女は店員に歩み寄ると幾つかの品に目をやりながら眉を上げた。

「調子どう、Jack」
 バイクの排気を吸い込みすぎて鮫肌となった Jack の尖った耳を彼女の声がくすぐった。

 Jack と呼ばれたゴブリンは顔を上げてニヤリと笑った。
「Revi! 君が来てから絶好調さ」
 Jack はテーブルにスパナを置いた。
「何の用だい?」

 片手でひじを抱えながら、Revi は顎を軽くとんとんと叩いた。
「さあね。何か特別なもの手に入った?」

「何言ってんだよ。オレはどこでもお買い得な品物を手に入れてるぜ!」
 Jack は熱っぽく答えた。
「今朝色々と手に入れたところさ。小さな赤いロケット。青と緑もいくつか。」
 熟練の店員は Revi の失望した表情を見逃さず、慌てて別の物を取り出した。Jack はテーブルにゴトンと音を立てて何かを置いた。
「オレはこいつを『デカイの』って呼んでる」
 彼は言った。
「ゴブリン専用だぜ。見つけるのはすごく難しい。」

「ほんと、すごいすごい」
 Revi が不満そうに言った。その視線は泳いでいた。

「はいはい。君は最高のセンスの持ち主なんだろ」
 Jack はいわくありげに周囲を見回して慎重に別の品物を置いた。テーブルが微かに不吉なきしみを上げた。
「こいつはな……」
 Jack が仰々しく言葉を切った。
「『もっとデカイの』だぜ!」

 Revi の目が見開かれた。
「こ……これ……本物?」

 優越感を感じて Jack はほんの少し緊張を解いた。頭の後ろへ手をやり、椅子にふんぞり返りながら、気だるそうに目を細めて彼は答えた。
「こいつは純正ゴブリンパーツだぜ。天然資源だ」

一瞬のためらいの後、Revi は手を伸ばして恐る恐るその滑らかな黄色の表面をなでた。
「ふたついただくわ!」

「結構! ほら、これがお好みなんだったら、硬化アダマンタイトチューブも興味あるんじゃないかな。効果が増幅されるぜ」

 Revi は興奮した様子で頷き、Jack の背後の壁にかかっている何かに目を留めた。
「あれは?」

 Jack は肩越しに見やった。
「ああ、ありゃ死人を蘇生するためのもんさ」

 Revi は興味をそそられた。
「生きてても使えるの?」

 商機を逃すまいと Jack は間髪おかずに答えた。
「おう、もちろん! こうしよう。君が全部買うんなら、メイヘムプロジェクションゴーグルを一個半額で叩き売ってやるよ!」

 Revi は Jack 垂涎のコイン袋を引っ張り出した。
「それでいいわ。今年のバイクセールは良かったわ」

 Jack は素早く金額を数えると尋ねた。
「シリアス・レイドか何かかい?」

 Revi は肩をすくめた。
「ううん、今夜 Marcus って奴とお見合いデートするの」

 Jack は頷いた。
「前にデートしたモータークラブの奴は?」

 革服に身を包んだゴブリンは小脇にバッグを抱え、伸ばした腕を高々と挙げた。
「あの人は指輪をはめてくれなかったの。女の子はこだわりを持たなくっちゃね」

 彼女が店から出て行くと Jack は微笑んで首を振った。

<続きを読むには、シークレットゴブリン解読装置が必要だ。>

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